「塙HOUSE忍者合宿」で床下侵入・瓦屋根登る忍者修行をしてきた!

人の屋敷に忍び込むこと」。 これは忍者の仕事を実に理解する上で大変重要でありながらも、現代においては社会的にも道徳的にもなかなか体験することができません。 [speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”jakumaru_L1.gif” name=”見習い忍者”]でもやっぱり床の下に潜入して座敷の密談を聞いたり、屋根の上をシュタタタタっと走ったりしたいよ!でもそんなことできるところないよなぁ…
と諦めてしまうそこのあなた。 実はあるんですよ、そういうことができる場所が! ということで今回は、非常に自由度高く使わせていただける古民家「塙HOUSE」にて、実際に忍者合宿をしようという忍者青龍窟さんのイベント「水郷の郷 忍者合宿2018」に潜入してその様子を取材してきました。 夢にまで見たあんなことやこんなことが実現できた、素晴らしき忍者合宿の模様をレポートいたします!

東京から1時間 築130年の「塙ハウス」

台風が接近する中、東京駅からバスで1時間ちょっと揺られて着いた「潮来バスターミナル」付近の田園風景。 「潮来の花嫁」や「あやめまつり」などで有名な場所ですが、ここから車で10分ほど走った場所にその古民家はあります。 この塙HOUSEがある千葉県香取市は利根川の支流を中心として、その昔、水郷の街として栄えた地域でした。 常陸利根川を横目に見ながら倉庫らしき建物の間に入っていくと、良さげな雰囲気の古民家がそびえ立っています。 中に入ってみると、そこは忍者としては忍びたみを最高潮にくすぐる素敵なインテリア! 母屋には和室洋室併せて10部屋も用意されていてとて清潔なので、忍者じゃなくても普通に泊まりたいくらいです。 今回の忍者合宿は、この古民家を1棟まるごとお借りして行われます。 参加者みなさんで忍び装束に着替えて、いざ修行合宿の準備です。 この日は台風が来ていて時折すごい風と雨が吹き荒れていましたので、当初の予定を変更しながらスタートします!

猫も聞き入る忍術講話

まずは九字や瞑想法、身体操作などについて座学の忍術講話です。 今回の合宿の主催者は、忍者青龍窟(せいりゅうくつ)さん。 現在はフリーにて忍者の活動をしておりますが、以前は武蔵一族の大番頭として外国人向けの忍者体験講師やメディア露出なども頻繁にされ、現在も大活躍の忍者さんです。

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九字それぞれの印の結び方と意味、瞑想の方法など非常にためになるものばかり! 特に心に残ったのは、自分と世界との捉え方をスーパーマリオを使って解説するという、絶対にお坊さんじゃできないような独特な講釈。 周りの参加忍者も大変わかりやすい、とすごく好評でした。 気になる人は青龍窟さんが普段やっている教室などに参加して聞いてみてくださいね。 ふむふむと様々な奥深い瞑想法について聞き惚れていたら・・・ — ン…?青龍窟さんの足の上になんか乗ってる?
なんと猫がどこからともなくやってきて、足の上で寛いでしまったではありませんか! この猫は塙HOUSEのマスコットキャラクター「シロちゃん」。 とっても人懐っこい猫ちゃんですが、忍者にも興味しんしんみたいですね! — カワイイ…!とっても気が散るけど!笑
その他にも瞑想状態になりながら声を出して歩いてみたり… 刀印が持つ不思議なチカラを実体験してみたり… 柔の極意を教えていただいたりと、大変勉強になる座学でした!

みっちり!エンドレス棒手裏剣

まだ雨風が止みそうにないので、母屋の隣にある米蔵へと移動します。 塙houseはその昔米問屋で、大変立派な米蔵が2つもあり、イベントや音楽ショーなどにも使えるのだとか! サイドには非常に登りやすい壁があり、こんなもの見つけたら「我こそは!」と登ってしまうのが忍びの性でしょう。 米蔵の歴史などを説明してくれたこちらのとってもキレイなお姉さんは、オーナーの谷本さん。 谷本さんのご親戚の方が住んでいたらしいのですが、その後空き家になってどんどん寂れていくのが耐えらず、思い切って改装して、古民家サロンとして再生されたのだそうです。 — こんなキレイなお姉さんがいらっしゃるなんて忍術修行がはかどってしょうがないじゃないか!
ということで、早速いいところを見せてやろうという下心を抱きながら、手裏剣の修行を開始することになりました! ざっと2時間くらい、棒手裏剣を交代で打ち続けます。 2忍ほど棒手裏剣は初めてだったそうですが、青龍窟さんの丁寧な指導のおかげで段々と刺さってくるようになりました。 利き手ではない方の手で手裏剣を投げてみたり… 両手で打ってみたり… 下から打ってみたりと、様々なバリエーションの手裏剣を打ちまくりました! — こんなにひっきりなしに棒手裏剣を打ち続けられるなんて始めてかもしれない…!ってかあと6時間くらいぶっ続けでやりたいくらいに楽しいんだけどナニコレ!
棒手裏剣は非常に難しいのですが、コツを掴んでくるとすごく楽しくなってきて、かっぱえびせん以上にやめられません。 今回始めて棒手裏剣を体験した方も、みるみる上達して「家で延々とやっていたい!」と興奮覚めやらないほど! 棒手裏剣が打てる場所自体がなかなかなく、あっても時間制限があるので、こんなに長時間できるのは合宿ならではですね。 「合宿ならでは」といえば、やっぱりみんなで食べる夜ご飯。 なんと米蔵でBBQまでできるんです! — なんかこんないかにも夏休みって感じ、久しぶりだわ…。
なんと今回、わざわざ大阪から参加されていたteam児雷也のさざなみさんは初日で帰らなくてはならなかったのですが、もう忍者合宿が楽しすぎて、帰りたくなくて、いい年して泣いてしまいそうになっちゃうくらいでした(笑) 夜遅くまでビールを飲みながら忍者トークに花を咲かせ、こうして忍者合宿の1日目は無事に終わりました!

朝5時くらいになんかモゾモゾして目が覚めたら シロちゃんが眼の前にいてビックリした図

いざ床下に潜り込んで座敷の声を聞くの術!

2日目は台風一過の快晴! 干してあった忍者装束も風になびいて気持ちよさそうです。 前の日にできなかった古民家ならではの修行体験が決行できそうということで、みんなやる気満々! まずは家の中の人に気付かれないように、古民家の周りを壁をつたって横に歩く訓練をします。 目指すはこの床下・・・! — またシロちゃんいるじゃん!笑
そーっと床下の格子を外しますが、結構慎重にやらないとガタガタと音がしてしまうので注意が必要です。 忍術の道歌にも「忍び込むときは大雨や嵐のときが良い」などと詠われていたりしますが、戸板を外す音がかき消されるからなのかもしれませんね。 意外とスッポリと入りこめます! 実際の忍び込み方をくノ一の恵水さんをモデルにして動画で見てみましょう。

— 閉めるときガチャガチャ言ってるw
実際にやってみましたが、うまくハマらなかったりで結構コツがいりますね。 中に入るとめちゃめちゃ狭くて身動きがとれないというほどではありませんが、身体が硬いと歩くのに少し苦労します。 自分だけ這い出て座敷の上に行ってみた所、なんと床下から話し声や人が動く物音が聞こえました! — うわぁ…床下から声が聞こえる…。畳はがして床下に向かって刀突き刺してぇ〜!
越後屋の悪代官の気持ちがすっごくよくわかる気がしました…! 逆に床下にいた忍者からは、上で歩く物音や話し声がクリアに聞こえたとのこと。 むしろ床を挟んで上と下で会話ができるくらい、話し声は筒抜けであるということがわかりましたね。 — 床下に忍び込むときは、本当に音や咳などに気をつけないとすぐ見つかる!だけどそこさえ気をつければかなりクリアに情報を盗めるのでハイリスクハイリターンかも!
そして次は床下に刀を持っていった場合の抜刀の仕方も実験してみます。 青龍窟さんに教わり、みんなでやってみることにしました。 教わった通りにやったら見事抜刀できました! やはり長い刀は床下では非常に扱いづらいです。 こういうときは短い武器を持っていけば扱いやすいかもしれませんが、逆に長いリーチの得物をこちらが扱えるようになっていれば相当有利になりますから、どっちを選ぶかはあなた次第ですね! — ってか現代でこんな床下抜刀やってるとこなんて日本中でここだけだろうなw

床下に入ったらうらめしそうにこっちを見てくるシロちゃんの図

瓦屋根の上で走れるか?戦えるか?

塙ハウスの管理人をされている長島さん。 この塙ハウスの再生を請け負ったナイスミドルなのですが、床下から出てきた泥だらけの僕たちに、サラっとこんなことを言ってくれました。

長島さん「よかったら屋根登る?」

忍者の格好をしながら瓦屋根を登る…だと!? — そんなの忍者であればぜひとも一度はやってみたい夢のひとつではないか…!
ということでもともとは予定になかったですが、長島さんの鶴の一声で瓦屋根を登らせていただくことになりました! 上の方はなかなかの急斜面で、少しでも気を抜くと滑って落ちてしまいます。 瓦の中央部分を踏むと割れてしまうので、ヘリ部分をしっかり踏みしめて頂上へと一気に駆け上がります! 非常に眺め良き場所で戦闘することもできました! 実際に登ってみるとわかるのですが、瓦のヘリのみを歩いてたらこんなん絶対屋根の上全速力で走れないし、本気で戦ったら人も瓦もめっちゃ落ちるだろうなとしか思えません。 忍者フィクション作品でスタスタと瓦屋根を走って斬り合うシーン、なかなか難易度が高いようです。 そんなことを思っていた矢先、長島さんがヒョヒョヒョイと走りながら写真を撮りに上がってきてくれました。 そのスピードたるや、普通に地面を小走りするのと同じくらいの速さです! — え、長島さん僕らよりガチで忍者なんじゃないの…?
古民家再生職人、恐るべし…!

忍者の心を書に写す!忍書スペシャル体験

オーナーの谷本さん、なんとその本職は書道美術館の学芸員でプロの書道の先生。 今回は特別に「忍者×書道」ということで、超でっかい半紙にでっかい筆で字を書かせていただきました! — うおー!これ一回やってみたかった!
青い墨で自分の好きな字をダイナミックに書き込みます。 文鎮をも蹴っ飛ばして、ダイナミック・オブ・ダイナミック!!! みんな思い思いの字を書き、最後は1画ずつ交代に筆を入れて全員で「忍」の字を完成させました。 ダイナミックかつ集中して入魂の一字を書くのはかなり楽しかったですし、みんなで心を一つにして1つの「忍」の字を書く作業はチームワークも整い、非常に貴重な体験でした!

水郷の街を堪能!舟もいい感じ

さぁ、日もくれてきて忍者合宿も終盤に差し掛かります。 川沿いで稽古をしていると、どこからともなく百戦錬磨っぽいおっちゃんがやってきました。

おっちゃん「舟が出るよ〜」

なんと青龍窟さんの粋な計らいで、この水門の先から水郷の街に張り巡らされた水路を舟で渡っていくツアーを堪能させていただけるとのこと! 舟の中。なんかいい感じです。 民家の中を通る細い水路をゆらゆらと通過していきます。 — ヴェネツィアみたい!!
本当は潮来バスターミナル付近から舟に乗り、塙ハウスの近くで降りて忍者合宿のスタートという目論見だったのですが、あいにく台風で舟が出なかったために最後の嗜みとなりました。 最後は神前にしっかりと御礼をして、1泊2日の忍者合宿はこれにて終了! — ありがとうございました!

「忍者」×「古民家」=「可能性無限大」

2日間まるまるお邪魔させていただいた忍者合宿でしたが、もう最高に楽しかったの一言に尽きます。 なんでこんなに楽しかったのかと思い要素を分解してみたのですが、ダイジェストで上げるとすれば以下のとおりでした。 【現代社会人的な観点】 [wp-svg-icons icon=”smiley” wrap=”i”] 都会から離れた地での非日常感 [wp-svg-icons icon=”smiley” wrap=”i”] 広くて綺麗な和風の家の心地よさ [wp-svg-icons icon=”smiley” wrap=”i”] 普段と違う仲間とのわいわい感 [wp-svg-icons icon=”smiley” wrap=”i”] 自分たちで料理するセルフィー感 [wp-svg-icons icon=”smiley” wrap=”i”] 古民家の人達がいい人すぎる(ネコも含めて) 日々仕事や勉強で忙しくしている中で、今回は旅行ともまた違った「林間学校」や「サークル合宿」なんかを思い出しました。 谷本さんも長島さんも一緒になって汗をかきながら、僕たちの忍者合宿を成功させようと本当に色々と良くしてくださって。 そしてシロちゃんが本当に人懐っこくて、終始癒やされていたのは言うまでもありません。 これだけでも素晴らしいのに、それに加えて忍者的な観点が入ればそりゃ楽しいはずですよね! 【忍者的な観点】 [wp-svg-icons icon=”smiley” wrap=”i”] 青龍窟さんの教え方がうますぎ [wp-svg-icons icon=”smiley” wrap=”i”] 手裏剣打ち放題は意外と貴重 [wp-svg-icons icon=”smiley” wrap=”i”] 床下に忍び込めるのは最高 [wp-svg-icons icon=”smiley” wrap=”i”] 壁登りは童心に帰る契機に [wp-svg-icons icon=”smiley” wrap=”i”] 瓦の屋根に登ると感動しかない 青龍窟さんは本当に勉強熱心で、教え方がすごくお上手なので、ハッと気付かされることがたくさんありました。 そして古民家だからこそできるある種の「忍者の非日常」というか、普通では体験できないことがここならできます。 なかなか自由に使える古民家なんてないのですが、自由度高く好きに使わせてもらえるのは忍者にとってありがたすぎますよね。 上記以外にも、例えば「戸板にロウを塗れば音もなく戸は開くのか」とか、「糸を地面スレスレに梁から垂らしておいて、主人が寝たら糸が地面に本当につくのか」など、忍術書に書いてあって屋敷に関わる術はいくらでも実験することができるのではないでしょうか。 青龍窟さんもまだまだやりたいことがたくさんあったと仰っていたので、それは次回に持ち越しだそうです。 忍者合宿はまた来年だそうですが、塙ハウスは年中オープンしていますのでぜひご家族や友人とでも訪れてみてください! 青龍窟さんの定期教室もありますので、ぜひ参加して忍術の基礎を習っておいて次の忍者合宿に備えましょう! — そして来年の忍者合宿で僕と握手!(笑)
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