Ninjack Presents 「忍者ニュースランキング2018」

平成最後の年、2018年。

みなさま、今年の忍者活動はいかがだったでしょうか?

2018年も様々なニンジャデキゴトが目白押しでしたね!

ということで今年も1年の忍者ニュースを振り返る「NINJA News Ranking 2018」を見ていきましょう!

※なお、ランキングの順位はより忍者業界の盛り上げに貢献した順として、Ninjack編集忍の独断と偏見により決めておりますのでご了承ください。

10. 台風の影響で忍者があられもない姿に

9月に西日本を襲った巨大台風は、忍者にも壮大なるダメージを与えました。

京都にある東映太秦映画村では、こんな姿にさせられてしまった忍者が・・・!

これは一番ひどい被害だったかもしれません…。

この後下半身を黒い塗料で塗ることで応急処置をしたようですが、今は無事に袴を履いているようです。

忍者のみなさんも、台風で大事な袴が吹き飛ばされないように注意してくださいね…!

9. 「シノビノ」が連載終了!今年は忍者作品少なめ?

昨年連載をスタートさせた伊賀者「澤村甚三郎」がモデルのマンガ「シノビノ」の連載が終了しました。

個人的にはもっと続いて欲しかったのですが、最終回まで大変楽しませていただきました。

ちなみに2018年に誕生したマンガや映画などの忍者フィクション作品の一例を挙げると、以下のようなラインナップになります。

  • 【マンガ】アンダーニンジャ(花沢健吾)
  • 【マンガ】忍者転生シノビキル(西尾洋一)
  • 【映 画】ニンジャバットマン
  • 【映 画】ヒーローズユナイト
  • 【映 画】レッドブレイド
  • 【ゲーム】おしのびさん ソラオの手裏剣ショット(TEAM NUKENIN)
  • 【舞 台】NARUTO(歌舞伎)

昨年の「忍びの国」の盛り上がりからすると、今年は若干忍者フィクションが少なめだったかもしれません。

果たして来年はどんな忍者作品が誕生するのか。

忍者クリエイター達の今後のご活躍に期待したいところですね!

8.「忍者の愚痴」「忍術を秘密に」文書が世間に広まる

昨年刊行された「渡辺俊経(としのぶ)家文書-尾張藩甲賀者関係史料」に続き、甲賀市から「甲賀忍術伝書 ―尾張藩甲賀忍者関係資料Ⅱ」が出版されました。

この中には尾張藩御忍役人関連資料として「甲賀忍之傳未来記」の書き下し文が収録され、甲賀忍者の心情が吐露された珍しい資料として京都新聞にて紹介され、世の中の人をざわつかせました。

この内容について、「ジモコロ」にてマンガで非常にわかりやすく紹介されています。

また国際忍者研究センターが木津氏から委託を受けて調査を進めていた「忍術起請文」が発見されたとして、数多くのメディアに取り上げられました。

その文書の存在は研究者の間では知られていたのですが、原本がこのように発見されたのは初めてとのこと。

中には「萬川集海のうち特定の三章までは目上の人に見せてもよい」「新しい忍器や火器を開発したら師匠に言うこと」など、忍術書の扱い方についてここまで詳細に記載された文書は非常に珍しいものです。

▼毎日新聞の記事
https://mainichi.jp/articles/20181107/k00/00e/040/218000c

これまでは特定の研究者しか知らなかった忍者や忍術の内容が、段々と世の中に発表されるようになってきたなと感じる1年でした。

今後も忍者研究とその広報は、ますます盛んになっていくことと思われます。

7. まさかの市職員が忍者ショーチームを結成!

大阪府の池田市には、「その昔甲賀谷と呼ばれる地名があった」ということから池田市の職員で忍者ショーチーム「池田忍者甲賀衆・枉駕(オウガ)」を結成し、地域の盛り上げに貢献しようという動きが出てきました。

いまでは忍者ショーチームは全国に相当多く存在していますが、「公務員忍者チーム」が出てきたのは初めてではないでしょうか!

枉駕は11月にお披露目ショーを行った後、滋賀県の甲賀の里忍術村に訪れて忍者修行を行い、今後の忍者を活用したまちづくりに活かす方針のようです。

2019年の大阪忍者も楽しみですね!

6. 新忍者施設が次々オープン!京都忍者道場はTrip Advisorランクイン

今年も訪日外国人が増加の一途を辿る観光業界。

その流れを受けて忍者アクティビティ提供サービスも3年ほど前から爆増しています。

そんな中、Trip Advisorが発表した「2018 外国人に人気の日本体験ツアー・ランキング TOP30」が発表され、11位に京都にある「NINJA DOJO and STORE」がランクインしました!

今年で3周年を迎えたNINJA DOJO and STORE、今後のさらなるご活躍を応援したいですね。

しかし、これからどんどんと忍者施設が生まれていくので競争の激化は避けられなくなりそう。

今年できた忍者施設を見ると、特に京都は熾烈な争いとなりそうですね…!

2018年にできた忍者施設

・京都「NINJA SPIRITS」
・愛知「サムライ×忍者空港」
・奈良「ミナーラ奈良祭都忍者タウン」
・広島「サムライニンジャシアター」
・京都「SAMURAI NINJA MUSEUM」
・京都「京都SUSHI劇場」(一部忍者も)
・東京「小寅亭」(手裏剣体験)

5. 廃墟になるの?伊賀市役所の移転問題

photo by city.iga.lg.jp

市議会が荒れるに荒れ、結果として結論が出なかった伊賀市庁舎跡の活用問題。

耐震工事対応の関係で職員達は他の庁舎へと引っ越しをしなければならず、その跡地としてこの旧庁舎をどう活用するかという点を議会で話し合い、忍者関係者はこの議会動向に注目してきました。

伊賀市長は複合観光・商業施設化を計画していたのですが、議会で可決されずに対案もなく、今後の活用方針は未だ定まっていないようです。

来年引っ越しが完了してしまうと、駅の目の前が廃墟と化してしまうことに…

それはそれで面白いのかもしれませんが、伊賀上野城や伊賀流忍者博物館に行く前に廃墟がそびえ立っているというのはなかなかもったいないですよね。。

2019年、果たしてどんな結末に落ち着くのか、今後の動向も目が離せません。

ちなみに来年2月から上野市駅舎正面の入り口上部の壁に「忍者市駅」と併記されるようですよ!

4. 引退・閉店・終了…長年の忍者活動に幕を閉じた者達

今年は長年忍者界の歴史にインパクトを与え続けていた忍者や施設、サービスが引退・終了した悲しい年でもありました。

まず一番ショックだったのは、なんと言っても肥前夢街道の頭目である剣源蔵さんが引退したことでしょう。

ゆるキャラ狩り、空中りんご斬り、ギネス記録、忍者不足ニュースなど、忍者界に斬新な風を吹かし続けていた頭目。

今まで本当にありがとうございました!

そして今年4月にスタートした忍者カード対戦ゲームアプリ「突破 Xinobi×Championship」。

このゲームシステムは非常に良くできていて、戦略がモノを言う大変白熱するゲームでした。

そしてなんと言っても非常に期待していたのは、既存の忍者施設や忍者研究本などとのコラボキャンペーンを次々と仕掛けていた点だったんですよね。

例えば肥前夢街道とのコラボで、夢街道施設上に突破ブースを設ける代わりに、夢街道の忍者達をカードゲームに登場させたり、「そろそろ本当の忍者の話をしよう」の本の裏表紙を送るとコインが貰えたり。

数々の忍者ゲームが出てきましたが、リアルな忍者とここまでコラボレーションしようとするメーカーはいなかったんじゃないでしょうか。

忍者業界を「ネット×リアルで盛り上げられるすごいコンテンツだ!」とすごく期待していたのですが、なんと11月に運営会社のアスペクトが倒産…。

残念ながら、急遽運営が終了という形になってしまいましたが、倒産ギリギリまで運営をしてくださった運営の方に感謝の念しかありません!

そしてそして、ホント昨日くらいに発表されたニュースなのですが、なんとあの忍者レストラン「NINJA KYOTO」が本日2018年12月31日に閉店してしまうとのことです。

系列店の「NINJA AKASAKA」や「NINJA SHINJUKU」は引き続き運営されるようですが、NINJA KYOTOが無くなるというのは諸行無常感を感じますね…。

迷路や、幻術桟敷での忍者ショー、一時期は伊賀流手裏剣打選手権大会の京都予選会場になっていたなど、NINJA KYOTOには忍者に関するたくさんの思い出をもらいましたので、心にぽっかりと穴が空いた気分です。

このように今年は結構な大物の忍者が終わっていくことが多かったな、というのが印象でした。

諸先輩方が築いてきた忍者のチャレンジを無駄にせず、来年以降みんなで活かして一層忍者を盛り上げていきたいですね!

3. 忍者が首相官邸に潜入?「忍者NINJA議員連盟」が立ち上がる

photo by kantei.go.jp

今年の2月22日、自民党の議員を中心に「忍者NINJA議員連盟」が設立されました。

とりあえずは2020年東京五輪・パラリンピックを見据えて、民間団体とも連携して日本のすばらしい忍者文化を世界に発信していくことを目的としています。

そして今年の12月には忍者NINJA議員連盟と日本忍者協議会が共同で、首相官邸に侵入して安倍総理の元を訪問しました。

東京オリンピックやラグビーワールドカップでの忍者活用を要請し、安倍首相からも前向きな返答が寄せれるイベントとなりました。

忍者も議員連盟ができる時代となってきましたね。

どこまで効果があるかどうかはこれからだと思いますが、日本全体で忍者の活用気運が高まってきています。

ですが政治が絡んでくると仕方ないと思うのですが、SNSなどではアンチもたくさん湧いてきたのを目の当たりにしました。

誰か特定の人の利益にせず、忍者に関わる人全員が幸せになれるような施策をしっかり打っていきたいところですね!

2. 忍者の年収945万…?海外フェイクニュース騒動!

photo by nikkan.co.jp

おそらく今年忍者界を一番騒がせたのはこのニュースではないでしょうか。

とある海外の公共のラジオ放送で伊賀を取材した番組が「ニンジャパフォーマーは2万3000ドル(約256万円)から8万5000ドル(約945万円)ほど稼げる」「忍者は不足している」という趣旨の内容を話しました。

これをBUSINESS INSIDERが「A small Japanese city is facing a ninja shortage — even with salaries as high as $85,000」というタイトルで取り上げて、世界中に拡散されてしまったのです。

これを受けて伊賀市や三重大学、国際忍者研究センター、その他の全く関係ない忍者団体などに、海外からの忍者ファン達の問い合わせが殺到!

ちなみに自分のところにも海外から履歴書が3枚ぎっしり書かれたファイルを添付され、雇ってくれと連絡がありました(笑)

伊賀市は「事実ではない」と記者会見を開き、次第に終息していったというのが今回のフェイクニュース騒動の顛末でした。

この騒動を受けて「忍者はやっぱり海外で人気なんだ!」と早合点しがちですが、年収945万円なんて高額を提示されれば、きっとこれが忍者じゃなくても問い合わせは殺到したんでしょう。

本当に年収1000万円くらいは稼げる忍者業界にしたいですね…!

1. ついにニンジャ学会が!「国際忍者学会」の設立

そして栄えある第1位は…なんといっても「国際忍者学会」が創設されたことでしょう!

これまで各地の忍者熱の高い人々が個別に研究をしてきて成り立ってきた忍者研究会。

ここに三重大学をはじめとしたアカデミックな観点が入り、ついに国際的な忍者研究を行う学会ができたことは、これまでの忍者研究史を揺るがす多大なる功績だと思います。

しかも今年は
・総会および大会2回開催(2月:伊賀 9月:嬉野)
・会誌「忍者研究」が刊行(8月)
・研究会開催(12月:東京)
と初年度から大会が2回も開催されるというのは、運営の皆様の頑張りのおかげだと思います。

全2回大会の様子はNinjackにてレポートに残しておりますので、ぜひ読んでみてください。

国際忍者学会は忍者好きの人ならすごく楽しい会なので、ぜひとも入会してみてくださいね!

2019年の忍者界はどうなるか…?

今年を振り返ってみると、忍者研究分野と伊賀市が中心だったような気がしました。

ただ伊賀・甲賀以外の各地方もだんだんと盛り上がってきているので、今後の進展にも期待ができますね。

来年は忍者界には何が起こるのか…

今いろんな仕込み施策を裏では聞いていますが、多分面白い案件がリリースされることと思います!

2019年の忍者デキゴトも楽しみですね!

Ninjackをご覧の皆様、今年も大変お世話になりました。

また来年もどうぞよろしくお願いいたします!

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