徳川家康と服部半蔵忍者隊の紅一点・狂言語りの水蓮殿。
水蓮殿は400年前の戦国時代から転生された忍者ですので、以下の点を考慮の上でお楽しみいただければと思います。
・インタビュー中は「ござる口調」での会話でしたが、記事として見やすくするために現代語に訳しています。
・現代に転生されてから忍者隊の結成までの間、世を忍ぶ仮の姿での生活期間があります。
そのため、忍者によっては世を忍ぶ仮の姿の人格としてインタビューにお答えていただいている部分も多くあります。
忍者になるのが夢だった
水蓮殿は忍者隊に入る前の世を忍ぶ仮の姿では何をされていたのですか?
水蓮: 舞台役者とOLの二足の草鞋を履いてました。たまにキャラクターショーのお姉さんとかもやってましたね。
やはり昔から忍者はお好きだったのでしょうか?
水蓮: とても大好きでしたね!小学生の時の文集で『忍者になりたい!!』って書くくらいには好きでした(笑)
将来の夢が忍者!親御さんに心配されたりはしませんでしたか…?また忍者を志したきっかけはなんだったのでしょうか?
水蓮: 現世での両親はあたたかく見守ってくれてましたよ(笑)小学5年生の頃、親に連れて行ってもらった時代劇系のテーマパークで、忍び装束の体験が出来たんです。確か伊勢の時代村だったかな。そこで忍者の格好をして、更に忍者のショーを観たとき、そこに出ていたくノ一のお姉さんが本当に凄くって!!それから忍者が大好きになってました。
昔から忍者に憧れていらしたんですね!なぜ服部半蔵忍者隊になろうと思ったのでしょうか。
水蓮: たまたまテレビでメンバー募集を見掛けて「そう言えば忍者になりたかったなぁ」って、幼少期の頃の夢を思い出しまして。無性にその時の夢を叶えたくなり応募しました。OLの仕事も一生続けていくべき仕事とは思っていなかったので、昔からの夢を叶えるために躊躇はなかったです。
オーディションのパフォーマンスではどんなことを披露したのでしょうか。
水蓮: 父の影響で少林寺拳法を10年ほど習っていたんです。得意な跳び蹴りや武道の方を披露しました。
実際オーディションに受かった時はどんな風に感じましたか?
水蓮: オーディションでは他の方がどんなことを披露したのか見られなかったのですが、テレビでオーディションの模様が放送されていて、他の女子が空中を飛び回っている様子が見えました。私も多少跳べるとはいえ、そこで映っている人の方が凄かったので「あ〜これ落ちちゃったかなぁ・・」と落胆していたところに合格の電話がかかってきたんです。電話口に出たとき、もう変な声が出てましたね(笑)。心の中では「あああああ将来の夢叶ったやんけマジかーーーーー!!?!」と飛び上がらん勢いでした!信じ難くて「やっぱ無し〜」とか言われないかしばらく疑うほどでしたね(笑)。
夢が叶って本当によかったですね!
誰かの夢になるようなくノ一になりたい
いざ、最初にお客様の前で稽古した内容を披露するときはどんな心境でしたか?
水蓮: あれだけの方々が集まってくださって、本当に嬉しかったです。と同時に「立ち回り失敗しませんように刀落としませんように振り間違えませんように」って願掛けまくってました。他のメンバーにはバレないように一人でこっそりと(笑)
実際に忍者になってみて、やりがいのあることは何ですか?
水蓮: 何より人の笑顔が多い事ですね!忍者を見つけると喜んでくださる方が多くて。その表情に凄く元気を貰っていますし、やり甲斐を感じています。特に私はお子様が好きなのですが、お子様が目をキラキラさせて喜んでくれるのが、なんとも言い表しがたい幸せを感じます。やはりお子様にとっては忍者は憧れで「僕も忍者になりたい!」という子に対して「私も君みたいな年の頃には忍者になりたかったのですぞ。一緒でござるな。」と言うとすごく喜んでくれます。
逆に忍び装束が真っ黒なので、たまに小さなお子様が怯えてしまう事があって(笑)大体別れ際には怖くないって分かって笑顔になってくれるのですが、稀に最後まで警戒されてしまう時があるので…それがつらいです(笑)
でも水蓮さんは他のタヂカラの忍者隊メンバーに比べれば怖がられなそうですよね。
水蓮: まあ身丈がお子様と同じくらいですからね(笑)思えば忍者を志した時から、身長が伸びていない気がする・・・(笑)
忍者は身長高くちゃダメですから、それも宿命だったんでしょうね!隊唯一のくノ一ということもあり、何か意識していることなどはありますか?
水蓮: やはりお子様とのコミュニケーションでしょうか。忍者隊は私以外はみんな男でガタイも良いので、私が近づいた方が警戒されない事が多い気がします(笑) 目線を同じ高さでしっかり合わせて微笑むと、忍者は怖くないってわかってくれるので、それは私目の仕事かなと思っております。
水蓮さんの理想のくノ一像などはあるのでしょうか?
水蓮: 今はもう名前も覚えておらず、顔もぼんやりとしか思い出せませんが、小さな頃にみたあのくノ一のお姉さんは今でも私の憧れですね。大男を相手に飛び回って凛として戦っていたあのくノ一の姿に一歩でも近づきたい、という一心で日々稽古をしております。私の理想であり、拠り所になっているイメージです。私がその方を見て忍びを志したように、私も誰かの目標となってもらえるような忍びになれたらどんなにいいかと思っています。
ぜひくノ一を量産してください!ちなみに非番のときはプライベートでどんなことをされているのでしょうか?
水蓮: カメラが好きなので、一眼レフ片手に撮影に出掛けたりしてますね。あとは所属している猿楽(演劇)の劇団稽古に顔を出してみたりしてます。
こんなこと聞いていいのかわかりませんが、お慕いしている殿方はいらっしゃいますか?
水蓮: 忍者に猿楽に全力投球ですから、今のところはおりませんね!
では僕が立候補してもよろしいのでしょうか?笑
水蓮: ご縁がありましたら(笑)
軽くスルーしましたね!笑 これが狂言語りかぁ…
水蓮から見る服部半蔵忍者隊
服部半蔵忍者隊の良さはどこにあると思いますか?
水蓮: やはりアクロバットの技術が高いメンバーが揃っているので、そこは良さだと思います!あとは忍びの概念を斜め上ゆくトークとかですかね…(笑) 特に服部半蔵様は一生懸命になりすぎて、時々勢いでちょっと言葉のチョイスを間違えたりして、とんでもないことを言ってしまったりすることがあります。そのあたりは注目ポイントですし面白いので、楽しみにしてください!
忍者をやっていく上で心の拠り所となっているメンバーはいらっしゃいますか?
水蓮: 表立っては姿は見せないですが、裏から忍者隊を大いに支えて下さってる『ヒミさん』という方ですね!忍者の所作とか立ち回り方とか何か行き詰まった時に相談しています。また、三平とはよく世間話してますね。たまによく分からん踊り踊ったりしてます(笑)あと伊吹とは出身が同じなので地元トークとか、芝居の話とかよくしてますよ。
変な踊り…ってどんな踊りですか?
水蓮: こんな感じですね!
これは変ですね!他メンバーの意外なエピソードなどあれば教えてください!
水蓮: 助乃心が実は結構変な人でして……名古屋城内の傍に生えてたキノコをジッと見つめてると思ったら、おもむろにそれを摘んでそのまま嚙り出してめちゃくちゃビビりました(笑) もちろん「マズッ!!」と即吐き出してましたけど。当たり前だよ(笑)
シュールですね…メンバーの中で面白い人って誰でしょうか?
水蓮: みんな方向性がバラバラで面白いですよ!賑やかに場を盛り上げてくれるのは三平だし、「こやつ人間なのだろうか?」って思う不思議な面白さがあるのは月影だし、助乃心は真面目かと思いきやキノコ食いだすし、半蔵様は一生懸命でたまにすごいこと言い出すし、天はグローバルすぎて言うことが想像もつかないことだったりするし。ただツッコミがいなくてみんな好き放題なので大変ですね(笑)
見習いたいメンバーはいますか?
水蓮: 月影は空中での回転がすごいのですが、三平の跳躍力はかなりすごいですね。あと伊吹の所作はすごく綺麗です。半蔵様は何事にも動じない心を持っていらっしゃる。この辺りは見習いたいですね。
一番忍者っぽいメンバーは誰でしょうか?
水蓮: 伊吹でしょうか。所作が綺麗だと申しましたが、刀の扱いがすごくうまいです。いつも参考にさせていただいております。
ちなみに水蓮さんは大のお酒好きとか…
水蓮: ちょっ!それ誰が言ったんですか!!!!(笑)・・・左様でございます。特に麦酒ですね。修行の後の麦酒は誠に美味しいです。私「狂言語りの水蓮」なのですが、いつぞや誰かが「酒豪の水蓮」などと名付けられたくらいです(笑)
水蓮にとっての忍者
水蓮さんが今後やってみたいことなどはありますか?
水蓮: 今やっているステージパフォーマンスとはまた違う、愛知の見所紹介番組とかやってみたいです。ビデオカメラを片手に忍者が愛知中を飛び回る姿を観てもらえたら良いですよね。知られていない愛知の穴場とかも伝える事が出来ますし。あと実際に兵糧丸を作りたいです。『服部半蔵忍者隊特製兵糧丸』どどーん!!!みたいなやつ(笑)
兵糧丸欲しいです!今後忍者隊をどのようにしていきたいなどの野望はあるのでしょうか。
水蓮: やはり愛知県を知ってもらい観光に来てくださるキッカケの1つとして、今以上に確かな存在になりたいです。
水蓮さんにとって忍者とは何でしょうか。
水蓮: 何か壁にぶち当たって夢を諦めてしまう人は少なからずいると思います。私は運がよかったかもしれませんが、忍者とは「思い切り踏み切れば夢は叶う」という事を体現してくれた存在です。
そして今、夢を叶えただけで終わらせてはいけないものになりました。夢は思っているときは綺麗ですが、実際にやるのはすごく大変で、知れば知るほど奥が深いんです、忍者って。忍者ってそんなに華やかなではなく、子どもの頃に思っていたイメージとは違う部分も多くわかってきました。決して浮き足立った気持ちで向き合ってはいけないと強く感じていますので、これからも修行を重ね、本来の忍者を私の血となり肉としていかねばと思っております。
最後にNinjackをご覧の方にひとことお願いいたします!
水蓮: 是非とも愛知県に私達のパフォーマンスを観に、そして名古屋メシを食べに来てください!オススメは台湾ラーメンですが、辛いものが苦手な方は小倉トーストをどうぞ♪
どうもありがとうございました!
編集後記
狂言語りの水蓮と言うだけあり、おもしろいお話を流暢にお話してくれた水蓮さん。
小さな頃から抱いていた夢を叶えたのはかっこいいですよね。
小さい子ども、特に女の子に今後も夢を与えるくノ一として暗躍していってほしいです。
また次名古屋に行くときは、デートの相手に立候補してみたいと思います!(笑)
世界各地で活躍する諸将の皆様へ、Ninjack.jpを通じて各地の忍者情報を密告する編集忍者。忍者に関することであれば何でも取材に馳せ参じ、すべての忍者をJackすべく忍んでいる。