忍者の神様「摩利支天」と「九字護身法」で何でも勝てる気がしてきた

武士も忍者も頼った軍神「摩利支天」

オン アニチ マリシエイ ソワカ

忍者を志す者じゃなくても、戦国好きの方なら1度くらいは聞いた事はあるのではないでしょうか?

この言葉は軍神・摩利支天の真言です。戦場に臨む時に軍旗を立てながらこの真言を唱えると、一切の厄災から護られ敵から姿を隠す事ができると信じられていました。

上杉謙信や山本勘助、前田利家に毛利元就などの戦国時代の強者たちが摩利支天を信仰していたといいます。

そして摩利支天は武将だけでなく、特に忍者は好き好んで信仰をしていました。

いわゆる忍者にとっての最強の神様だったわけですが、いったいなぜなのでしょうか?今回は摩利支天の秘密に迫ります!

摩利支天様って何者?

摩利支天は、ひとことでいうと「陽炎」の神様です。

元はインド仏教の女性の神様であったようですが、日本に伝わった際に男性としても描かれるようになった模様です。

特に甲賀に伝わる摩利支天像はほとんど男の神様ようですね。 イノシシに乗っています。

帝釈天(たいしゃくてん)と阿修羅(あしゅら)の戦いのとき、摩利支天は姿を隠して帝釈天に加勢し、帝釈天を勝利に導きました。このことから、誰にも見えず、誰にも害される事なく願いを成就できる隠形の神、不敗の軍神として崇められるようになったのです。

言い伝えでは摩利支天の像をなるべく小さく彫って身につけると、勝負事にご利益があるそうです。

そりゃ隠密行動をメインとする忍者としては、摩利支天を崇めずにはいられないですよね!

「摩利支天隠形法」の唱え方

摩利支天のご加護を受けるにある「摩利支天隠形法(まりしてんおんぎょうほう)」というものがあります。

これを唱えれば摩利支天のご加護があるみたいですよ!

たまに忍者ショーなどを見ていると、コレをやっているのを見かけることもありますのでぜひ覚えておきましょう!

ぐへぇ!108回も唱えなきゃいけないのか!急いでいる時とかどうしよう…

もう敵が差し迫ってるときなど、急いでる時はめっちゃ早口で唱えましょう!

徹底解剖!「九字護身法」

よくフィクションではこの印を唱えて結ぶと、消えたり忍術を使えたりしますよね。

でも実際はそんなことできるわけないんですよね、残念ながら…。

それでも忍術の前に結ぶ印ってカッコよくて憧れちゃいますよね〜!

忍者発祥の一説としては、修験者由来説があります。

陰陽師で有名な陰陽道や修験者が極める修験道では、厄払いや結界を張る呪文、そして相手を呪う術としてこの九字護身法が使用されていました。

もし忍者の源が修験者であるならば、忍者がこの九字護身法を使用していたことは非常に自然ですね。

実際には忍者は活動のためにいろんなものを取り入れていたので、修験者=忍者というわけではないと考えられますが、修験道の影響を受けたことは間違いないでしょう。

九字護身法には、手の指を巧みに絡めて印を作る「切紙九字護身法」と、指を刀剣に模して空間を切り裂く「早九字護身法」とがあります。

切紙九字護身法は、マスターするまでに結構練習しないとできません。

特に「闘」「者」あたりが難しいです…!

拙者は指が短いから特に難しいんだよな…

一方、早九字護身法は誰でも簡単にできます。

人差し指と中指の2本をピンと延ばし、9本の線を互い違いに空に引く方法なので、動画で見れば一発で覚えられることでしょう!

「全日本忍者手裏剣打選手権大会」の公式動画に九字の切り方が載っていますので、お時間ある方はやってみてください!

この「臨・兵・闘・者・皆・陳・列・在・前」を訳すと、「敵に怯まず闘う兵達がみんなあなたの前列に陣取っているぜ!」という意味になります。

要するに「あなたの代わりに戦ってくれる何者かが、何列にもなって、あなたの前にいるから大丈夫!」という、なんとも心強い呪文なのです。

九字のそれぞれの印はひとつずつある神様を表す印であり、9人の神様が守ってくれる意味だったんですね。

もう、めっちゃ守られてる気がしてきますよね。

聖徳太子に味方した甲賀の摩利支天

それほど多くはないのですが、甲賀に伝わる忍術伝書の中にも摩利支天の字が書かれていたり、甲賀の地に一部摩利支天像が残っていたりします。

このことから、甲賀忍者たちも摩利支天を祀っていたことは明らかでしょう。

特筆すべきは甲賀忍者たちの総社である「油日神社」が、聖徳太子の物部征伐の力添えをしたという伝説です。

聖徳太子が物部を倒しにいくとき、油日神社にお参りしたら油日大明神は摩利支天へと姿を変えて、聖徳太子に「鏑矢」を授けました。

この矢を用いて聖徳太子は物部守屋の首を斬る事に成功し、聖徳太子は「忍」の一字をもらったのだ、と望月家に伝わる「忍術應義伝(にんじゅつおうぎでん)」という文書に記載があります。

甲賀を訪れた聖徳太子というエース。彼を助けた摩利支天が甲賀の総社であることからも、甲賀忍者たちは摩利支天を強く信仰していたのだとされています。

CHECK POINT!

甲賀忍者検定では、忍者の信仰に大きな影響を与えた摩利支天について、過去にも多く出題がされています。

特に覚えておきたいのはこちらです!

・摩利支天は陽炎の神でイノシシに乗っている

・摩利支天を信仰すると姿を隠せるし戦に勝てる

・九字護身法の種類とやり方

もしどうしても忍者検定の勉強が手につかないというそこのおぬし。

もし、どうしても試験勉強したくないのであればとっておきの秘伝を教えてあげましょう。

それは今から摩利支天像を掘って懐に忍ばせておくこと。

さすれば試験という勝負事に勝てるかもしれませんよ…。

さぁ試験勉強は置いといて木と彫刻刀を買ってきてください!

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