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軍法侍用集

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忍歌・義盛百首
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徳川家康も認めた、忍術書を内包する兵学書

『軍法侍用集(ぐんぽうじようしゅう)』は、江戸時代初期に成立した兵学書で著者は他にも多数の述作を持つ軍学家の小笠原昨雲。 成立までの経緯は以下である。もともとは源頼朝が天下を治めるために記した全五百巻以上の書があり、そこから別の人物が二十七巻まで抜き出した。それを昨雲が学びやすいようにさらに選び抜き『私用集』と名付けた。この事が徳川家康の耳に入り「この書は一人のものにするにはもったいない。『私用集』ではなく、『侍用集』と名前を変えなさい」と命じ、書名が変わり『軍法侍用集』が成立したとされる。

全十二巻から成るこの書は、大将としての心がけ、戦の準備、攻め方、守り方、道具、占い、など非常に幅広い軍術が記載されている。特筆したいのは、巻六、巻七、巻八の三巻が「窃盗(しのび)の巻」と題され、偵察、放火、夜討ち、見張り、に関連する内容が多く記されていることである。さらに、『万川集海』などにも引用される「忍歌・義盛百首」の出典も、この『軍法侍用集』である。

現在は、活字化された『戦国武士の心得: 軍法侍用集の研究』(魚住孝至,羽賀久人,ぺりかん社,2001)が出版されている他、東北大学附属図書館所蔵のものが国書データベースで無料でweb閲覧可能。

引用元として名前はあげられていないものの、忍歌以外にもかなりの数が『万川集海』に引用されているため、ぜひ一読して見比べてみてほしい。

『軍法侍用集』記載の忍術の解説や、他忍術書との横断検索も可能な忍術・忍器データベースはこちら


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執筆忍
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