「ぬ」:ぬかるみを 素早く渡る 水蜘蛛の術|Nin-Karu vol.5

〜前回までのあらすじ〜

織田信雄が伊賀の里に攻めて来た! 伊賀の忍び・雀丸くんとヤスケ先輩は、百地様から丸山城に火を放つ任務を授かった。
果たして2人は無事に丸山城まで辿りつけるのか?

ケーススタディ:田んぼに阻まれる

ヤスケ先輩に忍者の三病について丁寧に教えてもらい、もう何も怖くなくなった雀丸くん。 ヤスケ先輩と一通りの忍具を準備を終えると、丸山城に向けて夜中に出発しました。 集落を抜けると、丸山城が500mほど先に見えます。 [speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”yasuke_R1.gif” name=”ヤスケ先輩”]おー、だいぶ完成してきてるな。
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”jakumaru_L1.gif” name=”雀丸くん”] 先輩!早く行きましょう!先行きますよ!
暗い夜道の中を駆け出した雀丸くんは、足元に「ぐにゃっ」という違和感を覚えました。 [speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”jakumaru_L1.gif” name=”雀丸くん”] うわっ!城の周り、田んぼばっかりじゃん!ぐちゃぐちゃして全然進めない。。
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”yasuke_R1.gif” name=”ヤスケ先輩”]うーむ、暗くて道もよく見えないし、時間もないから田んぼを突っ切るしかないな。
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”jakumaru_L1.gif” name=”雀丸くん”] でも先輩!こんな足場じゃ逆に時間かかるし、着く頃には体中泥だらけですよ。
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”yasuke_R1.gif” name=”ヤスケ先輩”]そういうときのためにコレ持ってきたんじゃないか。
そういってヤスケ先輩は、忍具 ”水蜘蛛” を取り出しました。 [speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”yasuke_R1.gif” name=”ヤスケ先輩”]これですぐ着くだろう。ほれ、雀丸も装着しろ。
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”jakumaru_L1.gif” name=”雀丸くん”] え・・・でも先輩。水蜘蛛って水の上を歩く道具なんじゃないの?
ヤスケ先輩は、水蜘蛛の使い方を間違えているのでしょうか。

水蜘蛛のみでは水の上は渡れない!?

水蜘蛛 水蜘蛛といえば、水の上をアメンボのようにスススイ〜っと歩いていく道具ですね。 でもこの水蜘蛛、まず物理的にこれだけで水上を二足歩行なんてできません。 浮かぶにも当時の水蜘蛛に相当な浮力が必要ですし、そもそも踏ん張れないので前に進めません。 そうです。みなさんはずっと長い間、騙されているのです。 現代に及ぶまで人々を欺く忍者。さすがです。 実際には水蜘蛛は、湿地やぬかるみを渡るときに体重を分散させて沈まないように歩くための道具でした。 もしくは、真ん中の板の部分にまたがって棒をオール代わりにつかって、船のように漕いで使ったとされています。 ですので、これから水蜘蛛を使って琵琶湖などを横断しようとしているそこのあなた! 琵琶湖じゃなくて釧路湿原にしておきましょう!

かんたん♪ 水蜘蛛をDIY!

あの忍術秘伝書の権威 “萬川集海” には、水蜘蛛の作り方が記されています。 萬川集海からの”水蜘蛛図説”を参考に”水蜘蛛設計図”を作ってみました。 06_水蜘蛛 こうしてみると筏代わりに乗って漕ぐには少し小さいんですよね。 これだったら普通に泳いだ方が早いってもんです。 やはり湿地帯を歩くものに使われたのでしょう。 伝記には記されてはいないものの、口伝では、水蜘蛛は “沼浮沓” と呼ばれていたそうです。 沼は湿地の一種ですから、これでも用途がわかってきますね。 これであなたも水蜘蛛クリエイター。 作ったら釧路湿原へ、いってらっしゃい!

ぬかるみを 素早く渡る 水蜘蛛の術

ぬ

参考書籍・関連リンク
参考文献:忍術教本(黒井宏光) 完本 万川集海(中島篤巳訳) 忍者かるた公式サイト:忍者かるた 企画・画像協力:しころぐ]]>