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【Nin-Talk】「忍者だけど、OLやってます」作者・橘もも&現役忍者・習志野青龍窟のスペシャル対談(2/2)

【Nin-Talk】「忍者だけど、OLやってます」作者・橘もも&現役忍者・習志野青龍窟のスペシャル対談(2/2)

忍者だけど、OLやってますの作者・橘もも先生と、武蔵一族の現役忍者・習志野青龍窟さんのスペシャル対談その2!
今回はキャラクターや作中の忍者描写について深くお伺いしていきます。

▼その1はこちら

主人公のモデルは私自身

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Ninjack編集忍

魅力的な人物がたくさん登場しますが、モデルなどはいらっしゃったのでしょうか?まずは主人公の陽菜子から。

もも これまでの作品では、なるべく主人公が私っぽくならないように気をつけていました。ですが先ほど申し上げた通り、1巻の刊行まで時間がなく、「もう私でもいいや!」と思って書いたので、かなり自分に似てしまっています。友人からも「陽菜子はこれまでで一番あなたっぽい」と言われるくらい。彼女のいつも揺れている感じはまさに私です(笑)。陽菜子は頭領娘に生まれたのでなんでそこまで揺れるのか、という疑問もあるのですが、頭領の娘だからこそ見てきた理不尽な現実があるでしょうし、里に縛られた忍者の生き方に嫌気が差すことだってあるんじゃないかなと思います。

習志野 忍者だって人間ですから揺れることだってあります。今の現代人にとって作中で葛藤する描写の中に共感できるところは、少なからずみなさんにもあるのではないでしょうか。普遍的な人間の悩みというのは過去も同じようなものであり、戦国時代を舞台にした忍者小説だってその当時はその人にとっての現代です。過去も今も関係なく現代人の悩みを忍術でどう克服するかという観点で見るとこの作品は魅力的ですね。
ちなみに陽菜子が心の中で毒舌を吐く「内なる陽菜子」がいるじゃないですか。あれも読んでて面白かったですがそれも橘先生の生き写しなのでしょうか?

もも 確かにそういう面はあります(笑)

Ninjack編集忍

内なる橘先生がいらっしゃるんですね(笑) 物語の鍵を握る和泉沢についてはいかがでしょうか?

もも 和泉沢についてはアホ可愛いを目指したのですが、1巻ではタダのアホになってしまいました(笑)。周りの女の子たちは惣真のことばかり気に入るので、どうやったら和泉沢をカッコよくできるかが2巻の課題でしたね。最後の方では少しかっこよくなっていますのでお楽しみに!

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和泉沢が陽菜子の使える主君にあたる人なのかなーなんて思ってましたが、習志野さん、忍者にとっての理想の主君像というのはあるのでしょうか?

習志野 忍者が仕える主君がどんな人なのかは大事なポイントです。うちの一族の頭は可愛いキュートな頭ですが、非常に人望も厚くポジティブに物事を前に進めます。やはり芯が一本通ってて人望がある人にお仕えできることが忍者にとっては幸せなことなのではないでしょうか。こと和泉沢に関して言うと、1巻ではむしろデブなのかと思っていましたが、2巻ではじめて和泉沢のイラストを見たときにイメージよりもカッコよすぎてびっくりしました(笑)。

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同じくです(笑)。和泉沢のライバルともいえる惣真はなかなか立ったキャラクターですよね!

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もも 惣真は「The 忍者」のキャラクターです。何でもできて迷わず強い。けど口が悪く男尊女卑のタイプ。逆に和泉沢は顔もよくて優しいしお金持ちだけど頼りにならない。この2人は全く対極ですが、完全無欠のヒーローではないという点では同じですね。陽菜子は29歳のOLですが、現実で出会う異性にも「これさえなければ」なんてことは多々あるじゃないですか。どちらの欠点をより愛せるかが、陽菜子がどちらを選ぶかの決め手なのかな~なんて思います。

習志野 惣真はすごく強いですよね。忍者としてはかなりできあがっていて仕事に対しても真剣でストイック。でも実は主人公の陽菜子を気になっていて、その中での葛藤がある奴だと自分では読んでいます。自身のこうあるべきという忍者像ですが、それがどうしても上手くいかないというのが見え隠れしている。彼もそんな歯がゆさに苦しめられて大変だろうなと思います。

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読み込んでますねぇ。穂乃香についてはいかがでしょうか?

もも 穂乃香も「The くノ一」です。私の中でくノ一は女性であることを正しく武器にして事を成す人。強くて、しなやかで、女の自分にしかできないことをする。「くノ一」=「女性の理想像」というイメージを持っています。私の理想を全部穂乃香に込めていますね。スタイルも含めて(笑)

習志野 ぴょんぴょん跳び回ったり、戦ったりするくノ一は史実としてはいなかったと言われています。ですが、もともとくノ一の術というものはあり、女性しかできない方法で情報を入手したり、女性しか入れないコミュニティに潜入したりはしていました。作品に出てくるくノ一は情報入手の観点では史実にもぴったりでしたね。

「忍者OL」に出てくる忍者描写の裏話

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Ninjack編集忍

自分は作中に出てくる忍者グッズが好きです!考案はオリジナルなのでしょうか?

もも 2巻ではこれも習志野さんやバネッサさんに聞いた忍者の仕込み武器を参考にさせていただきました。

習志野 武蔵一族は首脳部に女性が多いですから、女性ならではの武器が今作にも多く生かされています。作品の中には武蔵一族の代表が昔実際に護身で使ったことがあるという現代の道具を忍具にした描写もありますので、その辺りは女性のみなさんにも参考になるかもしれません。あと女性ならではといえばメイクによる変装術ですね。

もも 陽菜子は「何者にもなれない人」なんです。誰だって子供の頃はいろんな夢を抱くけれど、大人になるにつれて現実が見えてきて、自分は思い描いていたような素敵な“何か”にはなれないとわかってくる。それはたぶん、どんなに頂点を極めたように見える人でも同じなんじゃないかと思います。自分は自分にしかなれない現実で、必死で頑張るしかないんだけれど、陽菜子はまだその現実を受け止めきれず、自分の“顔”が定まっていません。それは彼女の弱さですが、だからこそ、化粧によって誰にも見抜かれない別人になることもできる。自己が確立しきった穂乃香にはできない武器なんだと思います。

習志野 「なぜ忍者が覆面をしているのか?」と聞かれたときによく答えるのですが、人間は化粧をしたり、服装を変えたり、覆面をしたりすることで内面をも変えることができるのです。全くではないけどある程度違う人格になって物事にあたることができるのです。変装することは忍びとしても外見で欺くことができるだけではなく、内面を変えて、本来の自分ではできないようなこともできるようになる効果があるということですね。

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九字や忍者の精神の話なんかも出てきましたね!

習志野 2巻で陽菜子が身の危険を感じてパッと九字を結んだとき、「時間がないから早九字で」という描写のあたりはまさに忍者ツウにはたまらないポイントでしたね。やはりそういうときこそ刀印ですよね!

もも 精神の部分はセリフの一つ一つをとっても習志野イズムをかなり取り入れさせていただいています。1巻の際、テーブルクロスの下に陽菜子が隠れるシーンがあったのですが、そのシーンは本当にそれで隠れられるのかが自信がなくて、読者の方にも突っ込まれた部分でした。ですが習志野さんから「気配のコントロールができれば、そこにいるのにいない状態は作り出せる」というお話を聞いたときに感銘を受けまして、2巻では自信を持って書けた分、リアリティも出てきたのではないかと思っています。

習志野 「いるのにいない」とか「いるのに見えない」などはそんなことできるはずはないと切り捨てるのは簡単なのですが、武道の達人の方にお会いして実際に技を披露してもらうと、本当にこの状況でこう動かれたら見えないなと実感する経験をしたことがあります。昔の人が今よりも身体操作としては優れていたとすると、あまりに人間離れしたことでなければ、人間修行さえすればできることは多いのではと思っています。修行というのは完成系のイメージがとても大事で、人前でドロンと消えることをイメージすることは誰しもが難しいことですが、一瞬相手の虚を突いて見えなくするための体の動かし方を具体的にイメージすることができれば、思い描く完成系には近づいていくことはできます。その意味では作中で人が消える描写などもあながちフィクションではないと思っていますね。

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今作ではオフィスでの忍術合戦がクライマックスでしたが忍者もので「十手」が出てくるのはかなりレアですよね!かなり武蔵一族イズムが濃厚だと感じました。

習志野 角手鉄扇十手が登場するのはなかなかのツウな忍者小説ですよね!

もも 読者の感想で「陽菜子の里は十手派なんですね」ってコメントを見かけたのですが、架空の里ですし、そこまで深くは考えていませんでした。とにかく習志野さんから伺ったお話を吸収しまくった感じです(笑)。鉄扇は・・・あれもアイデアいただいたんでしたっけ。

習志野 現代の人間が持っていてもおかしくない武器という意味では鉄扇は優れていますからね。夏でも扇子を持っているサラリーマンは多いですからおかしくはないです。オフィスにあってもおかしくないものでマキビシに見立てて画鋲などを使うといいのではないか、と進言しましたが見事に採用されていませんでした!

Ninjack編集忍

参考文献に武神館・初見先生の本が入っていましたがどのあたりを参考にされたのでしょうか?

もも これも習志野さんから初見先生のお話が出てきて、もともと前作のときに読んではいたので、改めて読み返しました。身体の動かし方について大変わかりやすく書いておられます。陽菜子と穂乃香の組手のシーンなどは参考にさせていただいていますね。私がボールも投げられないくらい体を動かすのが苦手でして、大変参考になりました。

習志野 余談ですがボール投げができない人ほど手裏剣打ちが上手なんですよ。ボール投げの身体運用は人間的にはとてもハイレベルなことをやっていて、小学校のときに教育を受けていなければ人間は投げれる様にはならないんです。野球文化のないアフリカなんかでは、どんなに屈強な男性でもあのようなボールの投げ方はできません。女の人が投げるみたいになるんです。手裏剣の打ち方というのも古流の動きからなるものですから、ボール投げのように投げてはいけません。ですのでボール投げが苦手な人ほど手裏剣の技は上達するのが早いのです。
話は逸れましたが初見先生はあそこまで海外に忍者を広め、本物として世界に認められている方ですから、忍者としても武道家としても大変リスペクトすべき存在だと思っています。

期待の次回作は・・?

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Ninjack編集忍

2巻にはその正体が明かされていないある老人が出てきましたよね。

もも 陽菜子を導く人。この人物を今作ではぜひとも入れたくて登場させました。設定はあるのですが本編では明かしていません。次回作が出せることになれば明らかにしたいと思っています。

Ninjack編集忍

次回作は期待してよろしいのでしょうか…?

もも とっても書きたいのですが今作の売れ行き次第ですね(笑)。2巻ではラブコメ度もちょっと上げてキュンキュンする場面も多く盛り込んでいますので、多くの方に楽しんでいただきたいです。

Ninjack編集忍

ラブコメということで言うと、習志野さんの恋愛事情はいかがでしょう?忍者も恋愛はするのでしょうか?

習志野 Ninjack編集忍さんも忍者ですからそっくりそのままお返ししたいところではありますが・・・(笑)
その人の修行の内容にもよりますが、特に忍者だからといってやってはいけないことはありません。この道場にもアイドルのような恋愛禁止条例はありませんし(笑)ただ忍者の心構えとして道理に反することはしてはならないというものがありますので相手の方を苦しめるようなことを行わなければ、忍者としてはよいのではないでしょうか。私もそうありたいと思っています。・・・というところでいかがでしょうか?

Ninjack編集忍

優等生的な素晴らしい回答、ありがとうございます!笑

お2人にとって忍者とは?

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Ninjack編集忍

今回の2巻でオススメの部分などはありましたら教えてください!

もも 習志野さんから多くのお話を伺い、忍者テイストはふんだんに盛り込めているはずなので、忍者好きの方にも楽しんでいただけたらいいなと思います。また今回、一番書きたかったのがラブコメ的ラストシーンなので、ぜひ最後までお読みいただけると嬉しいです。

習志野 作中に出てくる忍術のシーンや心理には、私がこれまで忍者として身をもって体験してきたことを話した内容が表現されています。現代の女性が仕事や恋愛の中で忍者を絡めてどう行動や成長をしていくのか、私自身もその展開が大変楽しく読ませていただいたので、皆様にもぜひ楽しんでいただければと思います。忍者が書いた帯が気になりましたら、ぜひともツイッターに投稿してくだされば(笑)

Ninjack編集忍

いつも必ず聞いているんですが、お2人にとって忍者とは何でしょうか?

習志野 私にとって忍者というのは、情報収集をして世の中のために尽くす者だと思っています。もともとは忍者は乱れた世で暗躍した人たちですが、乱世をより良くしていくために使った術が忍術であり、その功績によって今の平和な世があると同時に術も残っています。様々な情報を手にいれ、技を磨いて、世に尽くす。そんな忍者として私も生きていきたいと思っていますし、今の忍者はそうあるべきだと思っています。その忍者像は忍者OLの中にも多く現れていますので、ぜひ読んでみてください。

もも 信念を貫く人、ですかね。誰を主にするかで各々にとっての正しさは変わってきますが、それを好き・嫌いではなく自分で選んだ道に信念を持って貫き続けられる人じゃないとできないことだと思うんです。でもその定義からすると、逆に忍者は誰でもなれる者なのだと思います。手裏剣を投げたりする人ではなくて、腹をくくって生きる人。忍者OL2作目を書いた今、それが忍者なのだと思っています。

サイン入り忍者OL2巻を3名までプレゼント!

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執筆の裏話や為になる忍者話など、大変興味深いお話をたくさん聞けました。

最後にお2人がおもむろに文庫本のカバーを外し・・・

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表紙と裏表紙にそれぞれお2人のサインを書いてくださいました!

なんと橘先生と習志野さんの直筆サイン入り「忍者OL第2巻」を抽選で3名様にプレゼントしちゃいます!

特に忍者のサインなんてなかなかもらえないのではないでしょうか?笑

応募方法をご覧のうえ、どしどしご応募ください!

「#忍者OL」でツイートして作者と忍者のサイン本をもらおう!
1. TwitterでNinjack.jp公式アカウント「@NinjackOfficial」をフォローしてください。
2. Ninjack.jp公式アカウントの下記のツイートをリツイートしてください!
3. 応募完了! ※当選された方にはダイレクトメッセージにてお知らせいたします。

※すでにフォローいただいている方は「2」のみで応募可能です。
※ハッシュタグ「#忍者OL」は消さないでください。
※フォローを外されますと応募権利がなくなりますのでご注意ください!

  応 募 要 項  
賞品・当選者数:忍者OL第2巻サイン入り文庫本1冊 ×3名さま
応募期間   :2016年5月31日まで
応募条件   :Twitterアカウントをお持ちであること / Ninjack公式アカウント「@NinjackOfficial」をフォローしていること / 「#忍者OL」がついたリツイートをしていること
応募方法   :上記のとおり
抽選・当選発表:キャンペーン終了後、2016年6月上旬より順次、当選連絡をいたします。
厳正な抽選の上、当選者の発表はNinjack編集忍から当選者の方へのみTwitterのダイレクトメッセージでご連絡させていただきます。 なおその際、@NinjackOfficialアカウントのフォローをはずされておりますと当選連絡ができなくなりますので、ご注意ください。
※都合により当選のご連絡および賞品の発送が多少遅れる場合もございます。あらかじめご了承ください。
お問い合わせ :矢文フォームよりお願いいたします。

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