目録 - MOKUROKU -
忍者の日には影分身の術で甲賀へ
2月22日の忍者の日。
東京では忍者ミーティングがありましたが、甲賀では先日情熱大陸にも出演した磯田道史先生のパネルディスカッションという、ビッグイベントが開催されていました。
忍者の日にイベントが丸かぶりしていると、総合忍者メディアとしてはなかなかしんどい…
ということで影分身の術を駆使して、実体は東京に置きながら、半身は甲賀市に行って参りました!
甲賀市忍者の日記念事業「隠れる忍者 見つける市役所」をレポートいたします!
ってか見つける市役所って…
さすが甲賀市役所、他の市役所と比べて群を抜いて斜め上行ってますね!
実は2体いるにんじゃえもん
パネルディスカッション会場は「甲賀市あいこうか市民ホール」。
周りの参加者を見渡すと、圧倒的に高齢者の方が多かったです!
みんな挨拶しあう感じで、みなさんお知り合い同士なんでしょう。
開演までの間、200人くらいの長蛇の列ができたのですが、待機を癒すためにお出迎えしてくれたのは甲賀のゆるキャラ・にんじゃえもん!
って癒されてましたが、高齢者多数のためか周りは薄い反応でした(笑)
そしてにんじゃえもんに更なるひどい仕打ちが…!
役所の人が仲間内モードすぎて、「実はにんじゃえもんは二体いるんですよ〜」とか言っちゃう始末!!
怒るポーズをとったにんじゃえもんでしたが、忍者なので分身の術という事で、それはそれでいいんじゃない?
今回ディスカッションテーマの対象となる渡辺家文書の展示もありました。
「忍法」とか「護身法九字十字」って書いてある!
保存状態も結構よいみたいですね!
市役所が 歴史学者が 忍者を見つける!
そしていよいよ「隠れる忍者 見つける市役所」のパネルディスカッションが始まります!
磯田先生からは最初に以下のような挨拶がありました。
磯田道史 僕も渡辺家の文書を見るまでは、忍者がいたかどうかを疑っていました。でもこの文書を見たら、忍者がいたことは明々白々で信じざるを得ないんです!その文書にはどんなことが書いてあったのか、この後たっぷり説明させてください。よろしくお願いいたします。なんという力強いお言葉!
ワクワクせざるを得ませんね!
今回のパネラーは、上記写真の右から以下のメンバーでお送りされます!
岩永裕貴(甲賀市長)畑中英二(県文化財保護課)
渡辺俊経(甲賀忍術研究会)
磯田道史(歴史学者)
今回のコーディネートをするのは畑中さんですが、以前甲賀シンポジウムでも忍者について講演された方ですね!
そして、総合的な司会進行を務めるのは甲賀流忍者タレントの前川保志花さん。
#忍者の日 PR一日中頑張りました(*´꒳`*) #忍者ジャック や、講演の司会など楽しかったです! #甲賀流忍者 のテーマソングを作ったことも発表させて頂きました! #忍者 がもっと盛り上がりますように! pic.twitter.com/HGd9IjVDF6
— 前川 保志花 (@hosyan811) 2017年2月22日
高年齢層が多い甲賀にいつも華を持たせてくれる、甲賀のイメージアップに貢献する美人さんです!
渡辺家の古文書を深掘る!
まず最初のテーマは「渡辺家文書が発見され翻刻された意味」についてです。
サマリーとしてまとめましたので、ご確認ください!
忍者調査団のリーダーが見つかる!
パネルディスカッションは続きます!
甲賀忍者の発掘に関して、なぜ市がバックアップするのかという話題に。
岩永 渡辺家に伝わる文書については、甲賀市としては古文書調査のモデルケースを作りたかったのです。甲賀の中では各家で文書が残っているという報告は何件も受けていますが、どう発掘し、どう調査し、どう後世に伝えていくかを形作りたい。市としても、やはり甲賀にいた忍者というのを正しく発信していく必要があると考えており、新しい価値観を発信するための根拠となる史実を見つけることが大切なのです。甲賀流忍者調査団「ニンジャファインダーズ」という甲賀忍者の子孫を発掘する動きを行なっているのですが、今大きな壁にぶち当たっています。それはリーダーが不在なことです…どこかにいないですかね、リーダーになってくれそうな人…。
こうして磯田先生が甲賀流忍者調査団のリーダーになることとなりました!
ニンジャファインダーズはこんなやつ!
この寸劇、誰がやろうって考えたんでしょうw
しかもこの時とき甲賀市長が…
岩永 いやぁよかったなんてもんじゃないですよ!全国の自治体が羨ましがります!って言ってて、やっぱりめちゃめちゃ他の自治体意識してましたね(笑)
県ならわかるんですが、全国の忍者関連自治体をライバルとして捉えている甲賀市の目線が高すぎる!
今こそ、この画像を使うことができます!
甲賀は世界のインフラです!
甲賀忍者の魅力についても磯田先生の熱弁が振るわれます!
磯田 僕は甲賀忍者は「世界のインフラ」になるものだと思っています。サービス業に就労している人が7割の今、21世紀のインフラは物語作りです。忍たま乱太郎やNARUTOなどあれだけ人気なアニメがある中、日本が輸出できるのは忍者コンテンツ。だが根底にある現実は抑えておかなければならず「ここからいくら面白くしてもいいけど、本物はこれだ」という忍者を発信しなければなりません。その意味では、甲賀忍者は世界に繋がっていくものになるでしょう。忍者と聞くとだいたい「伊賀」と周りは言います。伊賀は伊賀でおもしろいのですが、過去に忍術研究家の市長さんがいたりして、すでに伝書などが集められていたり、観光としても整っていてある程度完成されていると思います。それに比べて甲賀は手付かずなのがおもしろいんです!甲賀は忍者が生のまま残っている天然物であることが魅力だと思いますね。
磯田先生のこのコメントに、観衆の甲賀市民の皆様が大拍手!!
その後「あとね」「あとね」と次々にいろんな忍者話をしてくださって、このパネルディスカッションは終了しました。
磯田先生のおっしゃるとおり、甲賀はまだ天然であり、新しく発掘していく作業はとても楽しいですよね!
そして甲賀の皆さんは、自分たちの知らないことをどんどん解き明かしてくれる磯田先生のことが大好き!って感じが伝わって来て、僕もそのぞっこんで一生懸命な甲賀の人たちが大好きです。笑
磯田先生が団長になったことですし、今後もタッグを組んで甲賀の新しい忍者をどんどん発掘してほしいです。
みんなで甲賀を応援しましょう!